● 飛鳥を歩く 〜第三回 橘寺から石舞台古墳まで〜 04.9.29(WED) 

亀石より、ふたたび周遊歩道を歩いていくと、
のどかな田園風景の先に橘寺が見えてきます。
それはのどかに、ひっそりと、
周りの景色に溶け込むようにしてそこにありました。

一本道で何度もすれ違った家族連れが、
爽やかな風と、あたたかい笑顔を残して、
自転車でぼくを追いこしていきます。
なんだか温い気持ちになって、
ぼくの足も自然と速くなるのでした。

橘寺は、聖徳太子生誕の地で、
後に太子自身が建立したと伝えられている場所。
仏法を深く信仰した太子が経を唱えると、
太子の冠から日月星の光が輝くなど、
不思議な出来事が多々起こったことに、
推古天皇が驚いて寺の建立を命じたと言います。

純粋で厚い信仰心のうかがえるエピソード。
皇族や貴族の出てくるお話なのに、
権威や豪奢にとらわれない、
純朴な当時のひとびとの精神性が伝わってくるよう。
ひとのこころの善悪二相を表しているとされる二面石のような石造物も、
このような当時のひとびとの人間らしさを表しているように、
ぼくには思えました。

橘寺を出ると、しばらく散歩を楽しむことになります。
この間は、民家の間を縫ったり、ちょっとした丘陵をのぼったり。
もうだいぶ日も高くなってきたので、
肌にじんわり汗が滲み出してきます。
時折立ち止まって、涼しい風に休憩し、ふたたび歩き、
そうして辿り着くのが石舞台古墳です。

石舞台古墳は見た目はただの石ですが、
蘇我馬子の墓と伝えられる、日本最大の方形墳です。

大きな石を積み重ねたその姿は、
確かに時の権力者、馬子の権威を感じさせますが、
しかし、その石の組み合わせは、
まるで間に合わせであるかのように無造作で、
石そのままの原始的な形を残してい、
それが悠久の時を越えて、
この場所に佇み続けてきたことに思いを馳せれば、
盛者必衰の理を、
哀しくも表現しているかのようにも思われるのでした…。

石舞台古墳の周りには駐車場も休憩所もあるので、
車で来ている家族連れなどで、賑わいがあります。
ぼくも次に向かうはずの酒船石へ向け、
はやる気持ちがあるのですが、ここでお昼休憩をとります。

ということで、以降はまた、次回の話にっ。



二面石。
西門から入ってすぐ右手の本堂の裏手にある。
飛鳥時代の石像物のひとつで、
ひとのこころの善悪二相を表したものと、
言われています。

 



天井画。
橘寺境内の中にある往生院という道場の、
格天井に奉納されている、
美しい二百余の華の絵画。

 



とんぼ。
池にいました。
秋の風情をひきたててくれます。

 



石舞台古墳。
大きい石が無造作に積み上げられた古墳。

 



石舞台古墳は内部に入ることもできるのです。
中はひそやかな冷気でいっぱいでした。

 

TOP

過去日記目次


 

since 2004.6.8
Copyright (c) さんぽ All rights reserved.

広告 [PR]  痩せるレギンス キャッシング わけあり商品 無料レンタルサーバー ブログ blog